2017年7月29・30日の1泊2日でおこなわれたミュージアムキャンプ。小学4年生から中学3年生まで総勢40名の子ども達が、手羽先の骨格標本づくりや化石発掘体験、ナイトミュージアム、博物館での宿泊などを楽しみました!今回初の試みである手羽先の骨格標本づくり。骨格標本づくりをとおして、鳥は恐竜の生き残りであることや骨格について学ぶこと等を目的として実施しました。
手羽先を初めて食べる子もいる中で、はたして骨格標本はうまく作れたのでしょうか…?
今回は手羽先のからあげを食べてその骨を骨格標本にしました。骨を折らないように…無くさないように…ドキドキしながら食べ始めます。
「肉を取るのはこれくらいでいいのかなあ?」
「指の骨がなくなっちゃった!」
「時間がない〜!」
など、初めての体験に悪戦苦闘の子どもたち。肉を剥がしやすくするための入れ歯洗浄剤処理の際に、容器から泡が溢れ出して歓喜する子どもたち。昼食と入れ歯洗浄剤の処理は吉無田高原緑の村で行ったのですが、「外でやって良かった」…そう思った瞬間でした。
鳥の骨格も学びながら、2日間、悪戦苦闘して作った手羽先の骨格標本がこちらです。
限られた時間の中で、とてもよく頑張りました!
そして1日目の夜には、真っ黒な展示室を懐中電灯だけで探検するナイトミュージアムも行いました。展示室の中からは、トロオドンと子ども達の叫び声が…!懐中電灯をたよりに巡る展示室は、化石をじっくり観察できる反面、怖さもあってドキドキワクワクの体験となったようです。
さて、内容盛りだくさんだった1泊2日のミュージアムキャンプ。子どもたちはどのような感想をもったのでしょうか?
『私はこの2日間のキャンプで3つの特別な体験をしました。1つ目は、班の人と協力していろいろなことに挑戦すること。2つ目は、他の班の人とも交流を深めたこと。3つ目は、体調を気にしながら、イベントをすることでした。大変だったことは、ナイトミュージアムのときに、班の人が自分に思いっきりくっついてきたから、とても歩きづらかったです。古生物の学習が復習をすることができたので、それを生かしてがんばっていこうと思いました。』
『標本を作るのにとても時間がかかった。だが時間をかけた甲斐があったと思う。なぜなら1つ1つ細かい作業をしきれいにできたからです。また、班のみんなには個性がとてもあってよかったと思います。ですが個性がありすぎて食い違うことが多くありました。なのでそこは互いの意見を認め合って話せば良いと思う。』
『私がミュージアムキャンプで思い出に残っていることは3つあります。1つ目は手羽先の骨格標本づくりです。はじめて骨格標本を作ることができたので、楽しかったです。2つ目は、化石発掘です。全然とれないなとおもっていたけど、6個もとれたのでうれしかたです。3つ目は、ナイトミュージアムです。いつもよりとってもよく見学ができたので、よかったです。また行ってみたいです。』
『1番思い出に残っていることは「化石発掘」と「ナイトミュージアム」です。ナイトミュージアムは効果音が寂しい静かでこわい音楽でなんだかこわいお化け屋敷にきたような感じでした。化石発掘は暑くて大変だったけど、自分の手で発掘できたところが思い出に残りました。手羽先の骨格標本づくりでは、骨について肉をとることが大変でしたが、頑張りました。恐竜、鳥類との関係、分類、翼竜についてわかったので、とても良い2日間でした。』
『今回のミュージアムキャンプで一番思い出に残っていることは、手羽先の骨格標本づくりだ。手羽先をこんなに緊張しながら食べたのは初めてだった。肉を取るのが最初とても面倒くさかったけど、後からどんどん骨から肉が落ちていくのがとても面白かった。組み立ては激臭がして手がベタベタになったけど、バラバラの骨を図をみながら「ここにつけるのかな」「この骨は何かな」と予想するのが楽しかった。ナイトミュージアムは、最初の8分は化石をくまなく見て周りミッションに備えて化石の場所を覚えておいた。するとミッションでは卵や岩石の様で、これらは中央にはなかったので他のメンバーとは反対に入り口付近を探すとすぐに見つかった。簡単だったので、次回はミッションをたくさん用意してほしい。とても楽しくて勉強になることばかりだったので、絶対また今度きたい。』
(原文ママ)
子どもたちの感想からは、古生物学に関する学習や体験はもちろんのこと、住んでいる所も年齢も違う子と班を構成して仲間たちと協力しながら2日間を過ごしたことが、非常に良い経験になったことがうかがえました。最初は緊張した面持ちでしたが、1時間もするとすっかり周りと打ち解けて楽しそうにしている姿を見たときは、子どもたちの順応性の高さに驚いたものです。子どもたちと一緒に、私自身もとても楽しませてもらった2日間でした。
また来年もミュージアムキャンプを開催したいと考えていますので、みなさまのご参加を心よりお待ちしております!
(文・写真 富澤由規子)