○名称
熊本モンタナ自然科学博物館協会
○会員館
モンタナ州立大学ロッキー博物館
カーター郡立博物館
御船町恐竜博物館
天草市立御所浦恐竜の島博物館
阿蘇火山博物館
熊本博物館
熊本県博物館ネットワークセンター
熊本モンタナ自然科学博物館協会
熊本モンタナ自然科学博物館協会(KMNSMA)は 2015年10月に設立されました。 現在、熊本県とモンタナ州の7つの機関から30名以 上の専門家が参加しています。熊本県の参加機関は 御船町恐竜博物館、天草市立御所浦白亜紀資料館*、公益財団法人阿蘇火山博物館、熊本博物館、熊本県博物館ネットワークセンター、モンタナ州の参加機関はモン タナ州立大学ロッキー博物館とカーター郡立博物 館です。 熊本モンタナ自然科学博物館協会は熊本県とモンタ ナ州の自然科学博物館の連携を構築・強化し、熊本県 とモンタナ州の地域の生涯学習の推進に寄与すること を目的としています。
この協会の主な活動は熊本県とモンタナ州の自然科 学博物館の創造力に富んだネットワークを構築するために、博物館活動と地域交流の促進に寄与する専門家の対話の喚起、公共の利益を増幅させる地域自然科学 研究と教育の提唱、熊本県とモンタナ州の自然科学博 物館関係の構築;必要に応じた協会員に対する研修機 会の提供、日本とアメリカの国民に普及する2カ国語対 応の教材開発、講演、ワークショップ、博物館におけるイ ベントを通した有益な情報共有に努力することです。
*現在、天草市立御所浦恐竜の島博物館
行動指針
熊本・モンタナ自然科学博物館協会は、人々と自然 科学系博物館との交流を喚起し、学術と教育の振興に寄与する創造的な連携に携わると共に、熊本県とモン タナ州の博物館が、今後も活気に満ちあふれ、それぞれの地域社会においてなくてはならない機関として活発な活動を維持していく権利を与えられるよう、専門的知識と研鑽の場を提供する。
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モンタナ州立大学ロッキー博物館(MOR) は、1957年にモンタナ州ボーズマンに設立された。ロッ キー博物館は、スミソニアン提携機関であり、恐竜化石 のコレクションと研究において世界的に有名であり、古 生物と歴史の展示、テイラープラネタリウム、野外古民 家復元、先進的な教育プログラムによって人々を惹きつ けている。企画展は毎年頻繁に実施され、16万人の 来館者が訪れる。
ロッキー博物館はモンタナ州立大学内では学部レベ ルの組織として位置づけられており、独立した非営利機 関でもある。全米で17,500館以上ある博物館の中で 775館だけしかない、アメリカ博物館連合の優良評価 も受けている。2012年には御船町恐竜博物館との姉妹提携を結んだ。国際連携に取り組む機関として、ロッ キー博物館は世界をモンタナ州へ、そしてモンタナ州 を世界へもたらしている。
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モンタナ州カーター郡イカラカにあるカーター郡立博 物館(CCM)は、モンタナ州内では最初の郡立博物館で あり、最初に化石を展示した博物館である。モンタナ 州南東部で発見された世界的な恐竜化石の保存と共 有を望むアマチュアの地質学者や古生物学者のグルー プであるカーター郡地質学会によって、1936年に設立 された。
展示は9,000万年のこの地域の歴史を網羅し、西部 内陸海路からの恐竜化石、ヘルクリーク層の白亜紀と 古第三紀境界、アメリカ先住民族の氷河期における狩 りの技術と、アメリカ西部の暮らしについて紹介してい る。展示にはアナトティタン・コペイとティラノサウルス・ レックスの全身骨格が含まれ、トリケラトプスの完全な 頭骨、パキケファロサウルス、モササウルス、翼竜の頭 骨のレプリカなども、この地域のアメリカ先住民の受け 継がれてきた文化や牧場の自然、ロデオ、平原の暮らし の物語と共に展示されている。カーター郡立博物館は 合衆国政府及びモンタナ州政府所有の化石を保管して おり、ロッキー博物館の姉妹館でもある。また、熊本 モンタナ自然科学博物館協会とモンタナダイナソートレ イルに所属している。
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熊本県御船町にある自然史博物館。日本で初めて 発見された肉食恐竜の化石は、この博物館の近くで発 見された。設立は1998年。生涯学習を促進するため、 古生物学に関する研究や収集活動、各種教育活動に力 を入れている。 御船町には白亜紀後期前半の地層である御船層群 があり、恐竜や脊椎動物の化石を中心として数多くの 化石が発掘されている。他の博物館では見ることがで きない個性的な化石や、田村実氏(熊本大学名誉教授) が収集した二枚貝がコレクションされている。絶滅し た生物の化石を収集し、次世代へ守り伝え、そして知 的な刺激や楽しみを提供することが御船町恐竜博物館 の理念である。
2014年には新館がオープンし、その年の入館者数は 17万人を記録した。また、御船町恐竜博物館とロッキ ー博物館は2012年に姉妹館提携を締結し、それ以降 数多くのプロジェクトを共に実施している。モンタナ州 で発掘された化石を御船町恐竜博物館に運び、そこで 岩石から化石を取り出す「プレパレーションプロジェク ト」では、当博物館のオープンラボにて化石のクリーニ ングが実施されるため、その様子を誰でも見ることが できる。
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1997年に御所浦島にて恐竜化石が発見されたこと を機に、御所浦白亜紀資料館が設立された。御所浦 島は、熊本県の南西部に位置する、大小120以上の島々 で構成されている天草ジオパークに含まれ「、恐竜の島」 「化石の島」として知られている。約1億年(白亜紀) 〜4,700万年前(古第三紀)に堆積した地層が露出して いることから様々な脊椎動物や無脊椎動物の化石が発 見されており、地球の歴史を垣間見ることができる。
御 所 浦 白 亜 紀 資 料 館 に は 、 国 内 外 で 収 集 さ れ た約30,000点の標本が保管されている。国内最大級の 肉食恐竜の歯や、恐竜の足跡、日本で最も古い大型 哺乳類の標本など、約1,000種類が展示されている。
資料館の近くでは化石発掘が体験でき、その他にも 化石採集クルージングを楽しむことができる。クルージ ングでは、1997年に恐竜の足跡が発見された弁天島 や、1億年前の白亜紀の地層からなる高さ200mの崖 で、日本で最大級となる肉食恐竜の歯が発見された「 白 亜 紀 の 壁 」な ど を 訪 れ る こ と が で き る 。
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阿蘇の中央火口丘の頂上に位置する草千里ヶ浜に ある博物館で、1982年に設立された。阿蘇火山とそ れらが作り出すユニークな地形や地質、阿蘇火山周 辺の動植物を中心に展示されており、展示は定期的 に変更される。博物館の運営は、入館料と公益財団 法人からの寄付金により賄われている。また、阿蘇ジ オパーク推進協議会の事務局が博物館内に設置され ており、ジオパークの管理センターとしても機能してい る。火山学者、学芸員、熟練した地質の解説者によ り、観光客や学校団体へのツアー等が運営されている。 魅力的な専門家たちにより、阿蘇ジオパーク周辺の多 くの学校へ教育プログラムを提供している。
阿蘇は韓国と香港に近いことから、当博物館はアジ ア地域全体での重要な教育施設の1つであり、観光地 でもある。海外からの訪問客の多くは、活火山の近く には住んでいない人々である。2015年の入場者数は 20万人を超え、そのうち海外からの入場者数は16万 人にも達した。2016年に発生した熊本地震により大き な被害を受け、建物や展示物の修復のため数ヶ月間 閉館したが、2017年10月にリニューアルオープンした。
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1952年に設立された総合博物館であり、本館は 1978年にオープンした。プラネタリウムと、地質学・ 古生物学・生物学・考古学・歴史学・民俗学に関する約 130,000点のコレクションがある。熊本の人文科学や 自然科学に関する数多くの埋蔵物や標本、精巧に作ら れたジオラマなど、多くのものが展示されている。
ドー ムの直径が16mあるプラネタリウムでは、スタッフによ る解説でその日の星空を中心に天体や星座について 学ぶことができる。これは非常に人気のあるプログラムである。特別投映として字幕付のプラネタリウム番組 の投映やプラネタリウムコサートなどを実施している。 熊本を訪れる人や熊本地域に住む人々の、博物館 活 動 へ の 参 加 を 促 すことが 当 博 物 館 の 使 命 で ある。 様々な年齢の人が、展示や教育活動を通して活発な生 涯学習ができるよう推進している。
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熊本県博物館ネットワークセンターは、県内博物館等との連携を図り、県内全域の博物館活動を活性化することを目的として、平成27年(2015年)4月に新設されました。 県民の皆さんや関係機関から寄贈を受けた67万点にも及ぶ熊本の自然や文化に関する資料を収蔵し、整理、保存、調査研究を行っています。 また、企画展示開催、資料データベース公開などを通じて、収蔵資料や熊本の自然や文化の魅力について、県民の皆さんに紹介しています。
さらに、当センターでは学校における出張教室、自然史に関する簡易展示パッケージの開発、教員向けの研修会等を実施しています。
1979年、アメリカのマイク・マンスフィールド駐日米大 使は熊本県とモンタナ州の姉妹提携を勧めました。3年 間の話し合いを経て、熊本県の沢田一精知事とモンタ ナ州のテッド・シュインデン知事は1982年7月22日にモ ンタナ州の州都、ヘレナにおいて式典を執り行い「、熊 本県・モンタナ州姉妹提携宣言」に調印しました。それ以降、多くの文化的、友好的な交流が熊本県とモ ンタナ州の行政、大学、博物館、経済、文化機関、地域に よって進められてきました。
日本国熊本県とアメリカ合衆国モンタナ州は、両県 州民の友好をさらに助長し、永遠の友情を築くため、こ こに姉妹関係の締結を宣言する。 双方は、産業・文化・教育の各分野における幅広い交 流を促進し、両県州民の親善と相互理解を深め、双方 の発展に寄与することとする。 我々は、この姉妹関係締結が、日本国とアメリカ合衆 国の友好、親善さらには世界の平和に貢献するもので あることを確信する。
昭和57年7月22日